給付水準の下限
平成16年の年金改正では、給付水準の自動調整の仕組みを取り入れましたが、一定の給付水準を確保する必要があるとの判断から給付水準の下限が定められました。
「夫が平均賃金で40 年間働いたサラリーマンで、妻が40年間専業主婦である世帯」(モデル世帯)における厚生年金の給付水準が現役世代の平均手取り収入の50%を上回るものとします。
給付水準の自動調整は被保険者数の減少率と平均余命を勘案した年金改定率で調整する給付水準調整期間を設け、年金財政が安定するまでの間、継続します。
現役世代の手取り賃金に対する年金額の比率のことを所得代替率といいますが、平成16年の厚生年金のモデル世帯における所得代替率は59%になっています。
人口や経済の前提が基準的なケースでの推計では2023年度に50.2%になったところで自動調整を終了することになり、それ以降、所得代替率50%を確保し、2100年度までのおおむね100年間における財政の均衡を確保できるとしています。
しかし、予想以上に少子化が進行するなど年金財政状況が悪化すれば、年金財政の均衡を保つよう自動調整を行い続けるとすると、所得代替率が50%を下回ることもあり得ます。
こういった場合、50%を下回る見込みとなった時点において給付水準調整の終了について検討を行い、調整期間の終了などの措置を講ずることとします。